【自制心がない子どもの特徴】その関わり方が子どもをダメにする

「自制心」って聞いたことありますか?
あまり馴染みのない言葉でしょうか?

私たちは、欲望や怒りといった、衝動的に湧き出る感情をうまく抑えるのは、とても難しいものです。



「ダイエット中だけど、お腹が空いてるから食べちゃった」、「イライラするから主人に八つ当たりしちゃった」といったことは、自制心と関係しています。

自制心があると、目標に向かって諦めずに頑張る事ができたり、何かに集中できたりと、人生をより豊かにしてくれます。

子どももそんなふうに育ってくれたら嬉しいですよね。

では自制心はどうしたら育まれるのか、詳しくお話していきます\(^o^)/

①自制心とは
②幼少期からの自制心の育みが大切
③自制心が高いほど社会に出て成功する
④子どもの自制心の育みかた
⑤まとめ

①自制心とは

自制心とは「自分の欲望や感情をコントロールする力」という意味です。

誘惑や衝動に直面した際に、自分の意思で感情、思考、行動を抑制することを言います。

近年、教育の現場で注目されている「非認知能力」(一つのことをやり抜く粘り強さや好奇心、意欲など)ですが、中でも重要とされているのが「自制心」です。

②幼少期からの自制心の育みが大切

自制心は子どもにはまだ無理でしょ、と思う方もいるかも知れません。
でも、それは違います。

幼少期から育むことが大切なのです。

下記の図を見て下さい。
子どもたちの能力や心の発達段階がわかる理論モデルがあります。

これを見ると、学校への準備や忍耐力なども、アタッチメント、ストレス管理、自制心といった、まずは土台が発達していないと身につけるのは難しいということがわかります。


(ポール・タフ HELPING CHILDREN より引用)

つまり、幼少期に健全な発達ができないと、「学校への準備」「自分自身と学校に対するマインドセット」「忍耐力」「自立と持続性」は発達していくことが困難になるということです。

③自制心が高いほど社会に出て成功する

幼少期に自制心が育まれれば、この能力は成人になっても維持され、高い収入を得て、高い社会的地位についていることもわかっています。

・目標達成のために、勉強や仕事を継続できる
・誘惑に負けない集中力がある
・人からの指摘をしっかり受け止められる
・コミュニケーション能力が高い
・健康が維持できる
などなど・・・

④子どもの自制心の育みかた

では、子どもの自制心はどのように育めが良いのでしょうか。

☆一貫したルールを作る
☆大人も守る
☆自分で選択させ、体験させる

☆一貫したルールを作る
モンテッソーリ教育の理論の中に「自由と規律」というものがあります。

モンテッソーリは、「子どもに規律を守らせたいのであれば自由を与えなさい」と言います。

ここで言う「自由」とは「制限のある自由」です。自由は規律がないと成り立ちません。与えられた自由の中で、規律(ルール)を守っていくという事です。

そのためには常に一貫したルールを作ることが大事です。
その時によってそのルールが変わると子どもは混乱します。


子どもがかわいいから、泣いてうるさいからなどと、折れてしまっては「言えばやってくれる」、「泣けば許される」という認識を持ってしまう可能性があります。

一定のルールがあることは子どもに安心感を与えます。
そして何度も経験する中でルールを学んで行くことができます。

☆大人も守る
大人の行動が伴っていないと、ルールは守っても守らなくても良いものと子どもに捉えられてしまいます。
例)
・家に帰ってきたら手を洗う
・食べる時は「いただきます」と言う
・夜ご飯のあとにお菓子は食べない

※これはうちのルールなんですが、パパがやらない時があるので、是非守ってもらいたいですね!

☆自分で選択させ、体験させる
自分がどうしたいのか、子どもの気持ちを聞いてみて下さい。
自分の気持を知ることは感情をコントロールスることに繋がります。


そして、体験させてみる。
大人は、その選択をするとどうなるかわかっているため、先回りしてしまいます。
大変な状況になる前に手を出してしまいます。

自分で選択し、体験することで、学んで行きます。「失敗は成功のもと」ですよね。

例)
・幼稚園に遅刻しそうだから、子どもが自分でできる準備までしてしまう。結果、準備を自分でしなくても親がやってくれる、親がやってくれるから遅刻しないと思ってしまう。

⑤まとめ

非認知能力を育むには環境が一番大切で、特に未就学児までの親子関係を大事にしなければなりません。

そして、土台となる自制心が健全な発達を遂げていれば、今後の学校生活も有意義なものになっていきます。

ですが、自制心はいつでも鍛えることができます。

私は毎日子育てしながら、自分自身の感情と向き合っています。

「もー!止めて」「ダメって言ってるでしょ」など、言いたいところをグッと堪えています。

たまに爆発もします。
毎日自制心を鍛えています。


こうやって、子どもと一緒に成長していくんだなぁ・・・。

余談ですが、昨日娘が昼寝から起きると、「公園行きたい」と言い出しました。
しかも起きたのが18時前。
(おいおいそんな時間に起きて夜の睡眠に支障はないのか?と心配になる方も…娘の場合は問題ありません。)

外は真っ暗。そこでモンテッソーリで学んだことを活かし、「公園行きたかったね。公園で何がしたかった?」と子どもの気持ちを確認し、「今日はもう外が真っ暗で見えないから、明日公園行こうね」と伝えました。

それでもすぐに娘が落ち着きを取り戻したわけではないのですが、何回かこんなやり取りを続けると、「明日公園行く」と自分から言えました。

こうやって自制心を育んでいくのかと実体験できました。

映画「モンテッソーリ子どもの家」本日公開。
モンテッソーリ教育の現場を観察したドキュメンタリー。